竹内英二 色彩食養学

夏に至ると書いて夏至【色彩食養学コラム1】

夏に至ると書いて夏至(げし)

早いもので6月。
今年も半ばに差し掛かり、一年で太陽の高度が一番高く夏の頂点といわれ、昼の時間が最も長く、夜が短い日が夏至です。
(ちなみにこれを書いている2020年の夏至は6月21日です)

日本の食文化は農作業や折々の自然の色彩の変化とお大きく関わっているのです。
歯科食育士の皆さんには、この日本の食文化を「色彩食養学」と題して伝え、生活に取り入れてもらいたいと思い、簡単な竹内コラムを書いてみたいと思います。

夏至の頃の食文化は、
地方によって違いがありますが、関西では田植えの時期なので田植えした稲がタコの8本の足のように八方に深く根を張るようにという祈りを込めてタコを食べる風習があります。

関東では小麦の焼き餅を作り、東海 ではいちじく田楽を食べる風習が残っています。
いちじくは花が咲かずに実るので「無花果」と書きますが、花は実の中心部にあるのです
17世紀に中国から伝わったとされています。

いちじくには、ビタミンCとカルシウムが豊富で、美肌 に効果があり、免疫力を高めたり、鉄分の吸収を助けてくれるので女性にうれしいフルーツですね。

無花果は不老長寿の果物といわれ、いつまでも健康で年をとらずに長生きするという意味で、世界でも「生命の木」「知恵の木」といわれ、 日本では「薬の木」といわれています。

色彩食養
的には、
赤っぽい顔色の人は気持ちが高揚したり、イライラし過ぎたり、血圧が高い状態が続いていて、心臓に 負担がかかっていたり、心臓の障害がある場合があります。

舌も赤みが強い場合は、体に熱がこもっているケースが考え られるので、赤色の食材や赤茶色っぽいの食材を選んで食べるようにしましょう。

トマト・鮭・赤貝・イチゴ・すいか・ 鰹・赤味噌などの食材を取り入れた食事内容にしていきましょう。

特に、にんじんや赤ピーマンには抗酸化作用のある 【βーカロテン】が豊富なので、粘膜の保護やアンチエイジング効果があり、体全体の免疫力を高める効能があるので、 にんじんのキンピラや、赤ピーマンのスープやサラダなど、積極的に摂るようにしましょう。

 

三重県伊勢二見浦では、夏至の時期だけ夫婦岩の間から朝日が昇ります。

これは夏至の日の前後1ヶ月しか見られない神 秘的な光景なので、ぜひ早朝の参拝に訪れてみてはいかがでしょうか・・・

2020年の初春からこの夏にかけて、中国から全世界に蔓延した新型コロナウイルスの 影響で、健康面・経済面で不幸のどん底に落ちている人も多くいらっしゃるこの時期、 この夏、この言葉を全世界の人々にプレゼントしたいと思います。

【一陽来福】

「いちようらいふく」と読みます。

意味は

「悪いことが続いた後には、幸福が開けていく。」

元々は、冬至(とうじ)のことで、冬に【陰】極まり、冬至から【陽】が生じていく とか、冬が去り春が来るとか、新年が来ることを表す言葉なのですが、こういう時代 だからこそ、コロナの苦悩が続いた後、

「世界中の人々が、健康と幸福の道に向かっ ていきますように・・・」

と心から願い、お祈りしたいと思います。

 

 

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竹内英二(国際食育士協会理事長) 

辻調理師専門学校卒業。調理師免許を取得し、フレンチのシェフとなるも30歳になった頃にシェフの職業病とも言える「メタボリック症候群」と診断される。これがきっかけとなり、動物性食品の多い高脂肪のフランス料理や現代日本人の食生活に疑問と危機感を持ち、身体に良い毎日の食事や自然食・玄米食を研究。自ら実践検証し、メタボ(脂質異常症)を克服する。 その知識と経験を元に年間150講演以上の講演依頼がある人気講師となり、「健康講演会」「食育セミナー」「食事指導」や大阪心斎橋の玄米カフェをプロデュース。現在は国際食育士協会の理事長として、日本を食生活改善によって健康で元気な国にしたい!医療費大幅に削減!という大きな目標を掲げ、精力的な活動を続けている。 歯科領域でも、当講座の講師を始め、大阪歯科大学での講演や開業歯科医院での食事指導・コンサルティングも担当されており、歯科医院の実情や問題点にも造詣が深い。「食育」を日本に根づかせるには「歯科医」と「歯科スタッフ」の力が欠かせないと、歯科医院向けのセミナー・指導・講演にも精力的である。

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